1997年の活動開始以来、長い間1年に1度しか公演を行わなかったにも関わらず、近年国際的な評価を高めている集団即興プロジェクト、マージナル・コンソート。即興をめぐる抽象的、政治的、ときには神秘主義的な理念から完全に自由なパフォーマンスは、「行為」の即物性や「音」の無名性を「音楽」に対置しているのでも、「個」と「全体」の弁証法をドラマ化しているのでもなく、「集団」「即興」「プロジェクト」という言葉さえも彼らのあり方を正確に表せてはいません。
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小杉武久音楽教場(美学校、1975年)で出会った異なるバックグラウンドのメンバー(今井和雄、越川T、椎啓、多田正美)が「音」と「音楽」のはざまで、ヴィオラ・ダ・ガンバからエレクトロニクスまで、竹から水まで、楽器・非楽器を問わずさまざまな素材を鳴らし空間的・時間的に展開する、体験しなければ絶対に分からないあっという間の3時間。聴き手がどこにいるかによって音が全く違います。会場全体を回遊しながらお楽しみください。
2008年に他界したメンバー、小沢靖が参加した最後の演奏を収録したDVDとブックレットの限定版セットを当日会場で発売予定です!